ネジ・電子部品・液体・粉体…。こうした小さくて数えにくい備品の管理に、頭を悩ませている担当者は多いのではないでしょうか。このページでは、「数えられない」からこそ有効な管理の考え方と、DXを使ってムリなく効率化するポイントを解説します。
小さな部品や数えにくい資材には、通常の在庫管理とは違った難しさがあります。まずは、現場でよく起こる3つの課題を見ていきましょう。
ネジ、ボルト、ワッシャー、電子部品など、これらは数も種類も膨大で、ひとつずつ目で追いながら数えるだけでも一苦労です。
10個、20個ならまだしも、数百個、数千個となると、途中でわからなくなったり、数え直したりすることも珍しくありません。ちょっとした記入ミスや読み違いが在庫データのズレを生み、「あるはずなのにない」「発注したら余った」といった欠品や過剰在庫につながることもあります。
棚卸しやピッキングのたびに同じ作業を繰り返すため、担当者の負担は増える一方です。小さな誤差が積み重なって、やがて大きなロスになってしまいます。
小さな部品には、バーコードやQRコードを貼るスペースがありません。そのため、自動読み取りによる管理ができず、紙の伝票やExcelに手入力するしかないのが現状です。
手入力には、当然ながら入力漏れや転記ミスがつきもの。「帳簿上は100個あるはずなのに、実際は80個しかない」といったズレが日常的に発生し、在庫情報が信頼できなくなっていきます。
結果として、「この部品のことは○○さんに聞かないとわからない」という属人化が進み、担当者が休んだり異動したりすると、途端に業務が回らなくなるリスクを抱えてしまいます。
液体の溶剤や粉末状の材料、薬品類などは、「何個ある」という数え方ができません。不透明な容器に入っていれば、外から残量を確認することすらできず、結局は「だいたいこれくらい」という目分量や、担当者の経験に頼った管理になりがちです。
さらに厄介なのが、揮発性の高い溶剤や危険物を扱う場合です。残量を確認するために頻繁に容器を開けると、漏えいや飛散のリスクが高まります。安全を守りながら正確に管理するという、相反する要求に応えなければなりません。
残量を見誤れば生産が止まるうえ、最悪の場合は法令違反や事故につながるおそれもあります。
「数えられないなら、数えなければいい」と発想を転換すれば、管理はぐっと楽になります。ここでは、発想の転換に基づいた実践的な3つのアプローチをご紹介します。
小さい部品や数えられない資材を管理するとき、「今、正確に何個あるか」にこだわる必要はありません。
大切なのは、「月にどれくらい使うか」と「発注してから何日で届くか」を把握し、適正な在庫量を決めることです。
たとえば、月に1000個使う部品があり、発注から納品まで2週間かかるとします。それなら、「在庫が500個を切ったら発注する」というルールを決めておけば、数え直さなくても欠品を防げます。
箱単位、ボトル単位など、現場で扱いやすい単位を基準にするのもポイントです。「この箱が残り2箱になったら発注」といったシンプルなルールであれば、現場で守られやすくなります。
人が数えるのが大変なら、機械に任せてしまいましょう。以下の技術を組み合わせれば、数え間違いを防ぎながら確認作業の時間を大幅に減らせます。
棚や容器の下に重量計(ロードセル)を設置すれば、重さの変化から残量を自動で推定できます。1個あたりの重さがわかっていれば、「総重量÷1個の重さ=残り個数」と計算できるため、ネジやワッシャーのような小さな部品管理にも有効です。
近接センサーを使えば、容器が棚にあるかどうかを自動で検知できます。容器がなくなったタイミングで補充のアラートを出すといった運用が可能です。
画像認識技術を使えば、トレーに並んだ部品の数をカメラが自動でカウントしてくれます。人が目視で数えるよりも速く正確です。
重量計やセンサーで取得したデータを、在庫管理システムや生産管理システムに連携させると、さらに効果が高まります。
現場で部品が使われた瞬間に在庫データが更新されるため、帳簿と実在庫のズレがほとんどありません。また、あらかじめ設定した下限値を下回ったときには、自動でアラートを出したり発注依頼をメールで送信したりする設定も可能です。
「気づいたら在庫がなくなっていた」という事態を防げるうえ、Excelや紙の台帳に分散していた情報が一か所にまとまるため、担当者が変わっても混乱しません。
小さい部品や液体・粉体を人の目と勘だけで管理するには限界があります。
どんなに注意深く数えても、ミスは起こるもの。どんなに丁寧に記録しても、漏れは生まれるもの。それは担当者の能力の問題ではなく、「人が手作業でやる」という方法そのものの限界と言えます。
重量計・センサー・カメラといったデジタル技術で残量を自動取得して在庫管理システムに連携させれば、リアルタイムで正確な在庫情報を維持できます。発注も自動化できるため、欠品のリスクを抑えながら過剰在庫も防げるようになるでしょう。
何より、現場の担当者が「数える」「記録する」という単純作業から解放され、もっと価値の高い業務に時間を使えるようになります。
DX化は、小さい・数えられない部品の管理において、もはや「あったらいいな」ではなく「必要不可欠」な選択肢になりつつあります。
小さい部品や液体・粉体といった数えにくい在庫は、人の手だけで正確に管理するのはほぼ不可能です。
適正量を決めて「減ったら補充」のルールにする、重量計やセンサーで自動計測する、システムで一元管理してアラートを自動化する等々、このページでご紹介した方法を組み合わせることで、欠品と過剰在庫のリスクを同時抑制を目指していきましょう。
ピッキングに対応した備品管理ツールを導入すれば、DXによる効率化をさらに加速できます。「人が数えられない」からこそ、デジタルの力を借りる、ぜひ検討してみてください。
備品の種類は使う場所や業界によって多種多様なもの。備品に関して解決したい問題も異なります。それらの問題は備品管理システムを導入し、DX化することで解決を図りましょう。ここでは業界別でおすすめの備品管理システムをご紹介。ぜひDX化を進めるための参考にしてください。


